【seeds LED】見える無線通信『可視光通信』 ~LEDの光で情報を伝搬~
- 2018/9/25
- 大学のシーズ
信州大学 工学部 電子情報システム工学科
半田志郎教授 笹森文仁教授 田久修准教授
半田研究室では、主に電波を用いた移動通信方式の変・復調、符号化、通信プロトコルの研究を行っています。電波は見えませんが、携帯電話などで非常に便利に使われています。ここで紹介する研究は、LEDから発せられる光に情報を載せて通信を行う「可視光通信」です。光が見えますので、どこから情報が発せられているのか分かりますし、遮ってしまえばそちらの方向には届きません(秘匿性)。また、病院など電波が使えない場所でも、ガラス越しや水の中だって光が届きさえすれば通信することができます。明かりの必要な所で、LED照明が通信のインフラになります。
■研究から広がる未来
省エネの代名詞にもなっているLED電灯は至る所に設置されますので、これらに可視光通信機能が付けば、ビル内でのGPS(測位システム)や放送電波の代わりにLED電灯から地デジの信号が受信できる、街灯の下に行けばその周辺のより詳しい地図が携帯電話にダウンロードできるなど様々な応用が期待できます。 歴史が比較的新しい分野なので、若い人のアイデア次第で色々な可能性が広がります。
■研究キーワード
ディジタル通信システム・センサーネットワーク・可視光通信・電波伝搬・ディジタル信号処理
※『可視光通信を用いた多言語対応展示資料案内システムの博物館への導入に向けた実証試験』(笹森教授)も行われ、実際に長野市の企業と共同開発されています。
【長野市少年科学センターに設置(常設)】
【長野市立博物館に設置(実証実験)】
【可視光ビーコンガイドシステムによるクイズラリー】
信州大学 工学部 電子情報システム工学科 半田・笹森・田久研究室
http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/engineering/eict/laboratory/
※図や写真に関しては産学連携推進協会サイトをご参照ください。