【seeds燃料電池】燃料電池の新触媒:白金を超えるか?

東洋大学 工業技術研究所 客員研究員 和田 昇

■概要

燃料電池に使用される白金触媒は希少かつ高価であるため、燃料電池の汎用化への障壁となっています。白金に代わる新触媒として、我々はハロゲン置換 C12A7(マイエナイト:12CaO・7Al2O3)の触媒性能を調査しました。新触媒は電気伝導性、プロトン伝導性の両法を兼ね備えており、優れた触媒性能を示します。原材料は廉価であり、また、生成方法も比較的容易なので、燃料電池のみならず、多くの分野で触媒として応用が期待できます。様々なカーボン素材に直接担持・活用でき燃料電池MEA作製法を大きく簡素化する可能性を持っています。

■社会に与える影響や効果

燃料電池は、現在すでに自動車、フォークリフト、家庭の電源などとして利用されています。新触媒を利用することにより安価な燃料電池が製造できれば、今のリチウムイオン電池にとってかわる存在となる可能性があり、環境に優しい発電装置として社会に与えるインパクトも絶大になると考えます。

■特許事項

WO2021/010167A1「燃料電池触媒用組成物およびそれを含む燃料電池」

・日本で登録(特許第7229585号)の他、米国・欧州・中国に出願中

■お問い合わせ

東洋大学 研究推進部 産官学連携推進課

メールアドレス ml-chizai@toyo.jp

電話番号 03-3945-7564 FAX 03-3945-7906

URL https://www.toyo.ac.jp/research/industry-government/ciit/


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