【seeds ロボット】ワイヤ駆動方式を利用したロボットの設計、解析、開発
- 2019/6/24
- 大学のシーズ
『ワイヤ駆動方式を利用したロボットの設計、解析、開発』
福岡工業大学 工学部知能機械工学科 木野 仁 教授
■研究内容
受動歩行、筋骨格システム、ワイヤ駆動ロボット、テンセグリティロボット、ロボット用アクチュエータ、人間工学、 学習制御などの研究
①ワイヤ駆動方式を利用した産業用ロボットの実用化
ワイヤ駆動方式のロボットは、従来の産業ロボットに比べ高出力、広い稼動範囲、 省電力などの多くのメリットがあります。本研究ではワイヤ駆動方式の産業用ロボット の実用化を目指して、諸問題の解決に取り組んでいます。
②受動歩行の解析
受動歩行は、モータもセンサも搭載していない関節のみのリンク構造体が、 坂道を歩行していく現象です。このように人間の骨格構造はそもそも歩行に適した 構造を有します。 本研究では受動歩行の解析を行い、ロボットの歩行技術の向上を目指します。
③筋骨格構造の解析
人体は,骨の周りに筋肉が付着する筋骨格構造を有します。 熟練した人間の動作は、主にフィードフォワード制御により 運動されていると言われます。 本研究では、人間の筋骨格構造の特性に注目し, センサを用いないフィードフォワード位置制御の研究をしています。
④テンセグリティ構造を有するロボット
テンセグリティ構造とは、多数のロッドとケーブルで構成させる構造物です。 本研究ではケーブルの長さを変化させ、形状を変形するロボットの開発を行っています。 周囲の環境や目的に応じて、自分自身を変形できるのが特徴です。
④形状記憶合金の制御
形状記憶合金線をロボットのアクチュエータとして利用する研究です。長さの制御法や形状記憶合金線を用いたパラレルロボットを開発しています。
⑤柔軟な線形アクチュエータ
筋肉のように柔軟に変形する線形アクチュエータです。 将来的にロボットに利用することを目指しています。
⑥人体の腕・脚のトルク計測
人間の運動中に関節には、どのようなトルクが発生しているかを 計測することは、人間の動作解析における重要な要素の1つです。 このシステムでは、パラレルワイヤ駆動ロボットと繰り返し学習制御を 利用して、人体の腕や脚の運動中のトルクを計測します。
⑦水上ロボット
水の上を浮かんで、作業をするロボットです。目的の作業に応じて スラスターの配置を変更させることが出来ます。
⑧柔軟ロボット
ホースとワイヤ駆動を利用した柔軟ロボットです。 可動部が軽量・柔軟であるために高い安全性を有します。