【seeds建築】ドローンを活用した足場いらずの外壁タイル剥離診断
- 2024/11/7
- 大学のシーズ
名古屋工業大学大学院 建築・デザインプログラム准教授 伊藤 洋介
名古屋工業大学大学院 博士後期課程 田中 大貴
名古屋工業大学大学院 建築・デザインプログラム教授 河辺 伸二
■概要
ドローンに搭載するタイル剥離診断装置は、本研究で見出した以下の2つの方法を組合せることで精度よく診断できると明らかにしました。
①計測した打音を周波数で分解して、ドローンのプロペラの風切り音等の騒音の影響を軽減する方法。②壁面打撃時の反発特性を利用することで打音によらずに診断する方法。本研究のドローンを用いれば、従来のテストハンマーによる方法で必要となる検査者の経験やスキルが不要となり、騒音環境下でもタイルの剥離診断が行えるようになります。また、仮設足場の削減による費用等の軽減も期待できます。
■活用例
建築基準法第12条定期報告制度で外壁タイルの剥離調査が義務付けられたことで莫大な調査ニーズが生じた。従来の打診調査は仮設足場を設けるためコストが大きく、赤外線調査は簡便ですが、気象や建物の条件によっては診断できない。従来の方法と本研究のドローンによる剥離診断を併用すれば効率的かつ信頼性の高い調査が可能となり、安全な都市空間の実現に貢献する。
■キーワード
ドローン、打音検査、反発特性、外壁タイル、維持管理、非破壊検査、ウェーブレット解析、剥離診断、FFT解析、FEM解析
■お問い合わせ
名古屋工業大学 産学官金連携機構
E-mail: coordinator@adm.nitech.ac.jp
TEL: (052)735-5627