【帯広畜産大学特集】植物由来抽出物を有効成分とする新規ウイルス不活化剤

帯広畜産大学グローバルアグロメディシン研究センター獣医学研究部門 准教授 武田洋平

東北医科薬科大学 薬学部 准教授 村田敏拓

■概要

インフルエンザウイルスや新型コロナウイルス等のエンベロープを持つウイルスの不活化にはアルコールが効果的ですが、ノロウイルス等のエンベロープを持たないウイルスの不活化には不適で次亜塩素酸ナトリウムが効果的です。これら既存消毒薬は生体に対する刺激性や環境汚染性等の問題で使用出来ない状況もあります。本技術はユキノシタ属植物抽出エキス及び活性中心化合物である縮合型タンニンがエンベロープの有無にかかわらず各種ウイルスを短時間で不活化することを見出しました。ユキノシタ属植物は食経験もあり、安全性の高いウイルス不活化剤としての活用が期待されます。

■活用事例 

天然由来ウイルス不活化剤、抗ウイルス性ハンドクリーム、化粧品、うがい薬やトローチ、抗ウイルス性サプリメント、その他、紙や布、コーティング剤といった各種素材への抗ウイルス活性の付与(応用例:マスク等の感染予防製品)と言った展開が想定されます。2021の抗ウイルス素材応用・関連製品の国内市場は5,145億円が見込まれています(「抗ウイルス素材・加工剤市場の最新情勢」富士経済2022年1月7日)。

■キーワード 

Saxifraga(ユキノシタ)属植物 ウイルス不活化 ウイルス感染制御 感染予防 タンニン ポリフェノール

■お問い合わせ先

産学連携センター

E-mail: chizai@obihiro.ac.jp

TEL: 0155-49-5829

URL: https://www.obihiro.ac.jp/

研究シーズ – 帯広畜産大学 産学連携センター (obihiro.ac.jp)

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