「健康は、薬だけでは守れません」

呼吸器疾患の専門家・木田厚瑞先生が語る“体を守る力”

―木田先生は、健康のために一番大切なことって何だと思われますか?―

そうお聞きすると、先生は少し考えてから、穏やかな笑顔でこう答えてくださいました。

体力を落とさないことですね。」

健康というと、つい薬やサプリメント、新しい治療法に目が向きがちです。でも木田先生のお話は、そのもっと手前にある”人が本来持っている力”についてでした。

―先生は長年、呼吸器疾患の患者さんを診てこられましたが、最近、特に感じていることはありますか?―

『そうですね、非結核性抗酸菌症という病気が増えていますが、理由はまだ分かっていません。

私は、人間と微生物とのバランスが少しずつ変化しているのではないかと思っています。

人間は細菌やウイルスと戦っているだけではない、実は共存しながら生きているわけで、

人間の体というのは、とても繊細なバランスの上に成り立っているんですよ。』

なるほど、、先生のお話を伺っていると、「敵か味方か」という単純な話ではなく、人間も自然の一部なのだという視点が伝わってきます。

―健康のために、私達ができることはなんでしょう―

『やはり、まずは運動ですね。

免疫を高める食べ物はいろいろ紹介されていますが、運動が免疫機能によい影響を与えることは、きちんと研究でも示されています。

そして睡眠です。忙しい方ほど、運動と睡眠は意識してほしいですね。』

―先生、以前は動画を見ながら運動をされていると伺いましたが、今も続けていらっしゃいますか?―

『少し変わりました。

今は、できるだけ歩くようにしていますし、近くのプールで泳いでいます。実は今日も、プールから帰ってきたばかりなんですよ(笑)。今日は1,500メートル泳ぎました。週に2回くらいは通うようにしています。

―1,500メートルですか!すごい。水泳を始めたきっかけは何だったのでしょう?―

『昔、カナダへ留学していた頃、中腰で実験をすることが多くて腰痛に悩まされていました。

ラボの仲間に相談したところ、「水泳がいいよ」と勧められて、今に至ります。

水の中に入ると解放感がありますし、とても気持ちがいいですよ。

プールで楽しんでいる方は高齢者が本当に多いんです。しかも圧倒的に女性が多いですね。』

立派です・・私なんて、犬の散歩しかしてない・・・

つづく話題は、健康情報

ーネットで健康情報があふれていますよね。私自身も、何が正しいのか迷うことがありますー

『そうですね、だからこそ、ヘルスリテラシーが必要なんです。

情報を集めるだけではなく、それが正しいのかを判断して、自分に活かす力。これからは、その力がますます大切になると思います。』

―情報も含め、自分の健康は自分で守ることが、大切なんですねー

そして最後に、

“先生が診療で一番大切にしていること”をお聞きしました

私はよく、「不出来な者が難しいものを診ている」と言うんです。

だから医師も勉強を続けなければならない。

そして患者さんと同じ目線でいることが大切です。

病気の話だけではなく、何気ない会話から、その人の生活や背景が見えてくることがあります。

人が人を診るというのは、そういうことなんですよ。』

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【編集後記】

今回印象的だった言葉は2つ。

「医師も学び続けなければならない」

日々、多くの患者さんを診療されるだけでも大変なはずです。それでも木田先生は、新しい研究や論文に目を通し、自ら情報を発信しています。受診するならこんな先生に診てもらいたいなって、思いますよね。。

そして、「健康は、薬だけでは守れません。」

この言葉には、医療に頼るだけではなく、自分自身も体を守る力を育ててほしいという木田先生の願いが込められているように感じました。手っ取り早く、健康を手に入れたい、若返りたい←(特に私の願望)と思いがちですが、薬やサプリメントに頼らず、自分でできることをやっていかないとと、改めて思った取材でした。

※実は、先生には、「人生と医療」についても、伺っているので、次回、そちらもご紹介します。

木田厚瑞
木田厚瑞COPDなど慢性呼吸器疾患
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医療法人社団 至心医療会 呼吸ケアクリニック東京 臨床呼吸器疾患研究所 名誉理事長
前日本医科大学教授
元東京大学呼吸器内科非常勤講師
東京医療学院大学客員教授。
大阪成蹊学園大学運営諮問委員。

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