【seeds 新しい体験型コンテンツ】『適応的なプロジェクションマッピングによる光学イリュージョン』
- 2019/2/25
- 大学のシーズ
『適応的なプロジェクションマッピングによる光学イリュージョン』
和歌山大学 システム工学研究科 教授 天野 敏之
身の回りにある物の色や模様は、照射される光によって様々に変化します。我々は、この性質に着目し、物の見かけを自在に入れ替える「見かけの操作技術」を確立しました。
~位置合わせ,形状モデル不要!見かけの操作の仕組み~
カメラで撮影される画像の色彩 C は投影映像 P の色彩によって変化しますが、P と C の関係より白色照明を行った場合の色彩 Cest が推定できます。この Cest に操作の目標とする画像処理を適用して生成した画像 R を目標とし、モデル予測制御(MPC 制御)により得られた P を投影することで物体の見た目を操作します。この技術では撮影画像から逐次投影画像が生成されるため,事前準備や投影の位置合わせを必要としません.また,同軸光学系を用いれば,3D 物体にも適用できます。
http://www.wakayama-u.ac.jp/~amano/sar.html
■マッチングを想定している業界
・エンタテイメント:博物館・テーマパークのアトラクション・ステージなどでの特殊効果・
プロジェクションマッピング・光学イリュージョン・インスタレーション
・製造業:試作品を用いたカラーバリエーションなどの実体ベースデザイン検討・塗装物の色班・傷検査の目視
検査のための視覚補助
・出版:印刷物やパッケージなどの配色確認・色校正ツール
・医療:色覚バリアフリー・屈折異常補助
・商業:演色性操作・サイネージ・商品ディスプレイ
・自動車:視認性を向上させるヘッドライト
■「見かけの操作技術」は,空間演出だけでなく,間接的に視覚能力の補助を行うこともできます.エンターテイメントに限らず,上記のような様々な業界や分野での応用が考えられます.
■見かけの操作のインスタレーションの応用例
■「見かけの操作技術」を応用することで,事前準備を必要としない即興的な演出が実現できます.我々の研究室では,今までに見かけの操作を応用した上記のインスタレーションを実施しました.
http://www.wakayama-u.ac.jp/~amano/installation.html
■和歌山大学シーズ集も是非ご参照ください。
https://www.wakayama-u.ac.jp/_files/00162302/si_1009.pdf
【お問い合わせ先】
和歌山大学 システム工学研究科 天野 敏之 ( amano@sys.wakayama-u.ac.jp )