『How Doctors Think 医者は現場でどう考えるか』
聖マリアンナ医科大学の國島先生にお借りした一冊。
読んでまず突きつけられるのは、
**「常に正しい医師はどこにもいない」**という事実です。
医療ミスの多くは、技術ではなく
“認識のズレ”が積み重なって起こる。
そしてその最初のきっかけは、
意外にも患者とのコミュニケーションにある。
症例はどれも印象的で、
「同じ人間は一人もいない」という当たり前の事実を、
あらためて突きつけられます。
だからこそ医師は、
自分の判断の誤りを振り返り続ける。
どこで見落としたのか、なぜそう考えたのか。
その問いを、ずっと頭のどこかに置き続けているのだと思います。
そして、個人的に最も印象に残ったのは、
**「良い関係が、必ずしも良い医療につながるわけではない」**という点でした。
医師が患者を思うあまり、負担の大きい検査を避けてしまう。
患者もまた、「迷惑をかけたくない」と本音を言えなくなる。
信頼関係は大切。
でもそれが強くなりすぎると、
かえって診断の精度を曇らせてしまうこともある。
この本は、
医師の思考の中に入り込むことで、
患者側がどう関わるべきかを考えさせてくれる一冊でした。
だからこそ患者としてまずできることは、正確に伝えることを優先する。不安も含めて伝えること。
その積み重ねが、医師の思考を助け、より適切な診断につながっていくのではないかなと思いました。
