【seeds ものつくり大学特集】3Dプリンタを用いた人工筋アクチュエータの製作および開発
- 2020/5/25
- 大学のシーズ
ものつくり大学 松本 宏行(総合機械学科教授) 荒池 高行(2018年度卒業生)
■はじめに
医療、介護福祉をはじめ多くの分野で人工筋アクチュエータの開発が注目されている。本研究では、空気圧駆動式による人工筋アクチュエータの製作開発を行った。付加製造技術として広く利用されている3Dプリンタを用いて注型技術を応用した製作を行っている。
■主な製作手順
3DCADソフトウエアを用いて、型の設計製作を行ったのち、AM装置(3Dプリンタ)を用いて造形を行う。型にシリコーンゴムを注入し、硬化させると、柔軟性を有する人工筋アクチュエータを製作することができた。
■空気圧式駆動による変形
空気を注入し、人工筋アクチュエータが膨張および湾曲している様子を図に示す。対象物を柔らかく把持することができる反面、自重の支持、任意の方向への変形制御など課題を残していた。
■外骨格構造を付加したモデル
外骨格構造を付与することにより、任意の方向に変形を行うモデルとして完成
させることが可能となった。
■おわりに
3Dプリンタを活用することで様々な形状への製作が可能である。
従来のモータ技術などでは実現が難しかった、柔らかく変形し、把持を行い、
さらに軽量なアクチュエータとしての応用開発が可能であると考えている。
■お問い合わせ
ものつくり研究情報センター
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